@これまでの国家試験の状況、合格ライン、出題基準について

 

●国家試験問題数

出題基準から出題されます

(必修 50問 一般130問 状況60  合計240問 状況12点 合計300点)

 

合格基準

必修は80%絶対基準、一般状況は合格発表の当日までわからない相対基準です。

今までの国家試験で一番高かった合格基準は218(219)点です。反対に第106回の182184)点は最低点でした。

 

合格率

合格率は試験の性質上(90±2%の範囲で推移していますが、近年では90%よりも下回ることが多いです。

 

実施回

(西暦/和暦)

受験者数

合格者数

合格率

90

2001

13

48,332

40,625

84.1%

91

2002

14

53,187

44,820

84.3%

92

2003

15

53,680

49,714

92.6%

93

2004

16

49,204

44,874 

91.2%

94

2005

17

48,299

44,137

91.4%

95

2006

18

48,914

43,211

88.3%

96

2007

19

50,766

46,000

90.6%

97

2008

20

51,313

46,342

90.3%

98

2009

21

50,906

45,784

89.9%

99

2010

22

52,883

47,340

89.5%

100

2011

23

54,138

49,688

91.8%

101

2012

24

53,702

48,400

90.1%

102

2013

25

56,530

50,244

88.9%

103

2014

26

59,725

53,495

89.9%(追加71.3%)

104

2015

27

60,947

54,871

90.0%

105

2016

28

62,154

55,585

89.4

106

2017

29

62,534

55,367

88.5%


模試は基本的に難易度が高めですが、一般・状況などは60%以上の得点率をとれるように学習しましょう!

 

●合格ライン

実施回

必修

一般・状況

一般・状況得点率

総合計

合格率

94

24点以上

/ 30

165点以上

/ 269

61.3

189

91.4

95

23点以上

/ 29

176点以上

/ 269

65.4

199(200)

88.3

96

24点以上

/ 30

194点以上

/ 269

72.1

218(219)

90.6

97

24点以上

/ 30

180点以上

/ 270

66.7

204

90.3

98

24点以上

/ 30

174点以上

/ 270

64.4

198

89.9

99

40点以上

/ 50

151点以上

/ 250

60.4

191

89.5

100

40点以上

/ 50

163点以上

/ 250

65.2

203

91.8

101

40点以上

/ 50

157点以上

/ 247

66.3

197(200)

90.1

102

40点以上

/ 50

160点以上

/ 250

64.0

200

88.8

103

40点以上

/ 50

167点以上

/ 250

66.8

207

89.6

104

40点以上

/ 50

159点以上

/ 248

64.1

199(201)

90.0

105

40点以上

/ 49

151点以上

/ 247

61.1

191(194)

89.4

106

40点以上

/ 50

142点以上

/ 248

57.2

182(184)

88.5

 

※第106回は採点除外問題に関連し以下のようになっています。

「但し、必修問題の一部を採点対象から除外された受験者にあっては、必修問題の得点について、40点以上/49点又は

39点以上/48点となる。」(厚生労働省)

 


●医道審議会保健師助産師看護師分科会

 

保健師助産師看護師国家試験制度改善検討部会の報告書がとりまとめられました(平成28222日)

(以下抜粋)

 

U 改善すべき事項

 

1 保健師助産師看護師国家試験問題について

1)出題内容について

 

()看護に求められる判断プロセスについて

出題の方法について

保健師助産師看護師それぞれの臨床において、介入を通して直接得る多様な情報を段階的・総合的に判断した上で、患者や家族等と共に看護を決定していくプロセスを問う必要がある。

@判断プロセスについて問う

A判断そのものを問う

B判断するために必要な情報は何かを問う

C情報を列記したなかで優先度を問う

D介入の結果から判断の根拠を問う

 

などの方法があり、出題内容に合わせてこれらの方法を選択して出題することが望ましい。

()国家試験で問う知識の新しさについて

 

統計調査データや法律等、社会情勢を踏まえた実践活動に必要となる知識について

免許取得時に具有すべき重要な知識については、最終学年において最 新のものに更新しておく必要があると考えられ、保健師助産師看護師国家試験においては、これらについても出題していくことが望ましい。

特に、統計調査データや法律等、社会情勢を踏まえた実践活動に必要となる知識については、最新の知識に更新しておく必要がある。ただし、ガ イドラインや診断基準などについても、各職種・領域における普及度や 周知期間を踏まえて、慎重な判断の上で出題していくことが望ましい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2)状況設定問題について

 

状況設定問題は、出題の意図を明確にして出題する必要があるという観点から

 

@経時的に変化する状況の中で展開する看護活動等を問う問題

A看護における思考や判断プロセスを問う問題

B個人・家族・集 団・地域など、多様な対象や状況に対して展開する看護活動を問う問題

Cこれらが複合している問題

 

 

 

 

 

などといった、出題類型を明確にして出題する必要がある。

 

状況設定問題の“状況として提示する情報”については、免許取得時に求められる実践能力を問うことを目指すことを

踏まえると、判断や介入に必要な情報のみならず、情報を取捨選択するということも含めて問う必要がある。

 

個別的状況を想定し、アセスメントを行い、介入に必要な情報を取捨選択し、どのような状況なのか・どのように介入

すべきかなど、を判断する能力を問う、つまり、思考や判断プロセスを問うような問題を積極的に出題することが望ましい。

 

なお、判断によって次のケアを選択するという思考のプロセスを問う問題は、解答を連動させない連問での出題が困難な

場合があり、2連問や単問での出題などの工夫が必要である。

 

出題類型の整理を踏まえ、現行の2連問又は3連問の状況設定問題に加え、長い状況文を付した単問の状況設定問題を

導入し、多くの情報の中から必要な情報を取捨選択する能力を問う問題や、根拠に基づいて状況を判断する能力を問う問

題などを積極的に出題していくことが望ましい。

 

具体的には、看護師国家試験では、引き続き、根拠に基づいたアセスメントや計画立案に

基づく看護実践における思考や判断プロセスを問うような出題が望ましい。