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雑誌

看護技術2022年7月号

『月刊雑誌』2022年7月号
Vol.68 No8 通巻990号

看護技術2022年7月号

急性期褥瘡のアセスメントとケア
―慢性化・重症化を防ぐために―
編集協力/松田友美
がん性皮膚潰瘍の看護ケア
編集協力/祖父江正代
B5判/96頁/定価1,430円(本体1,300円+税10%)
401070


●説明
第1特集

急性期褥瘡のアセスメントとケア
 ―慢性化・重症化を防ぐために―

  編集協力/松田友美(山形大学 医学系研究科看護学専攻 地域看護学講座 在宅看護学 教授)

 急性期褥瘡(褥瘡発生後1〜3週間)は,皮膚症状の出方が表皮欠損のない紅斑,紫斑,水疱,表皮の欠損を伴うびらんなど,実に多彩である.創部の状態・病態は刻々と変化するうえに創部の深達度の判断が難しいことも相まってアセスメントを難しくしていると考えられる.しかし,その一方で,発見された急性期褥瘡の迅速なアセスメントによる初期対応のケアが,慢性化・重症化を左右する可能性をもつことも事実である.
 本特集では,褥瘡の慢性化・重症化をできるだけ抑えるために,急性期褥瘡をアセスメントによりいかに判断し,適切なタイミングと方法でケアしていくか,各パートで最新の情報を踏まえてそのポイントを押さえてみたい.

第2特集

がん性皮膚潰瘍の看護ケア
  編集協力/祖父江正代(JA愛知厚生連 江南厚生病院 看護管理室 がん看護専門看護師/皮膚・ 排泄ケア認定看護師)

 がん性皮膚潰瘍は出血・疼痛・滲出液・におい,創感染の管理など身体的な問題をもたらすが,終末期に発生することが多いため,がん性皮膚潰瘍そのものを完治することは難しい.そのため,治療ではなく適切に管理し出血などの症状をコントロールすることが求められる.
 本特集では,がん性皮膚潰瘍の基礎知識を改めて押さえたうえで,出血などの症状をケアする方法について解説する.
●目次
第1特集

急性期褥瘡のアセスメントとケア
 ―慢性化・重症化を防ぐために―

     編集協力/松田友美

Part1 急性期褥瘡をみる意味
     石田陽子, 松田友美

Part2 急性期褥瘡の特徴
     丹野寛大, 菅野恵美

Part3 急性期褥瘡のアセスメントのコツ
  ➊「深部損傷褥瘡(DTI)疑い」をどう評価するか?
     北村 言

  ➋「臨界的定着疑い」をどう評価するか?
     仲上豪二朗

Part4 急性期褥瘡の治療のコツ
     塚田邦夫

Part5 急性期褥瘡のコントロールに成功した事例
  ➊褥瘡対策チームと病棟スタッフの連携による褥瘡悪化を防ぐポジショニング方法の
   工夫と周知

     小林由貴子, 松田友美

  ➋DTI疑いの経過に伴う深さの評価を的確に行ったケース
     内藤亜由美

  ➌DUとDTI疑いの褥瘡を併せもつ多発褥瘡のケース
     内藤亜由美

  ➍DTI疑いから退院後に感染となったケース
     内藤亜由美

第2特集

がん性皮膚潰瘍の看護ケア
     編集協力/祖父江正代

Part1 がん性皮膚潰瘍の発生メカニズムと創の特徴
     祖父江正代

Part2 がん性皮膚潰瘍のケアのポイント
  ➊痛みに対する管理のポイント
     高倉 梢

  ➋滲出液に対するケアのポイント
     祖父江正代・ 他

  ➌臭いに対するケアのポイント
     祖父江正代

  ➍出血に対するケアのポイント
     楓 淳

連 載

看護サマリーの書き方
一人ひとりの生活をイメージして書く
  成定啓子

患者の自発性を引き出す服薬支援
服薬しなくても自覚症状の乏しい疾患をもつ患者への服薬支援
  高井 靖

LGBTQを理解する
代理意思決定が求められる場面での困難さ
  坂井雄貴

コロナ禍以降のコミュニケーションスキル
スタッフの個別性を理解するコミュニケーション
  永瀬隆之

中堅看護師が抱えがちな課題の乗り越え方
【仕事術】マルチタスクが苦手な人必見!
 〜多重課題をサクサクこなす方法〜

  Nバク
●その他
【次号予告】
 2022年8月号は2022年7月20日発売!

第1特集

クリティカル領域における
 緩和ケア
 ―身体・精神症状からメンタルヘルスまで―

  編集協力/櫻本秀明(茨城キリスト教大学 看護学部 看護学科 准教授)

 クリティカル領域では,患者の苦痛となる症状の発症頻度が高いにもかかわらず,必要な緩和ケアが行われていないケースがある.クリティカル領域に従事する看護師には,患者の苦痛となる症状を早期・的確にアセスメントし緩和ケアにつなげる役目や,疑問や不安を抱えた患者・家族に必要な情報を提供し,話し合い寄り添う役目が求められる.
 本特集では,刻一刻と状況が変化するクリティカル領域で,患者・家族の苦痛を緩和してQOLの改善を図る「緩和ケア」を看護師がどのように実践すべきについて解説する.

第2特集

がん看護に活かす腫瘍循環器学
  編集協力/小澤桂子(NTT 東日本関東病院 看護部 看護師長,がん看護専門看護師)

 わが国では高齢化の加速に伴い,がんと心疾患を合併している患者が増加している.このような状況下では,がん治療を行う医療者と,循環器を専門とする医療者の連携が必須となる.
 腫瘍循環器学とは,腫瘍と循環器疾患の両者が重なった領域を扱う新しい診療/学問分野であり,専門外来を持つ病院も少しずつ増えている.
 本特集では,今後看護師が,がん患者の心血管合併症の早期発見や対応を行えるようになるために,明日からのがん看護に活かせる腫瘍循環器学の知識を解説する.


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