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雑誌

看護技術2022年6月号

『月刊雑誌』2022年6月号
Vol.68 No7 通巻989号

看護技術2022年6月号

抑制に頼らない看護
―急性期医療での取り組み―
編集協力/小藤幹恵
がん患者の妊孕性温存療法
執筆/大友陽子
B5判/96頁/定価1,430円(本体1,300円+税10%)
401060


●説明
第1特集

抑制に頼らない看護
 ―急性期医療での取り組み―

  編集協力/小藤幹恵(公益社団法人 石川県看護協会 会長)

 急性期医療の現場では患者の抑制をなくすことが求められているが,患者の安全確保,生命の維持・回復に必要な治療の遂行などにより,やむを得ず抑制を行っている実態がある.また,安全を重視する家族からの要望といった難しい背景もある.医療従事者は「患者の抑制をなくしたい」と願っているが,なかなか実現できないジレンマがある.
 本特集では,そうした現状を踏まえつつ,急性期医療の場において抑制に頼らない看護を行うための工夫と,その実現のための留意点を事例もまじえて解説する.

第2特集

がん患者の妊孕性温存療法
  執筆/大友陽子(がん研究会有明病院 がん看護専門看護師)

 不妊治療の内,原因不明の不妊や治療が奏効しないものについて,2022年4月より新たに医療保険が適用となった.また,AYA世代などのがん患者が望む妊孕性温存療法についても2021年4月から公的助成制度が開始された.
 少子化時代を迎え,妊娠を望む人たちへの支援制度が拡充されつつあるが,個々の治療法について,何がどのように支援されるのかわかりにくい面もある.
 そこで本特集では,がん患者の妊孕性温存療法について,生殖医療を専門としない看護師にもわかりやすく解説する.
●目次
第1特集

抑制に頼らない看護
 ―急性期医療での取り組み―

     編集協力/小藤幹恵

Part1 患者の尊厳を保持し回復を促すことを目指した急性期病院での取り組み
     渡邊真紀

Part2 抑制についての臨床倫理の面からのアプローチ
  ➊コミュニケーションを徹底することから「看守りケア」が定着するまで
     中西悦子

  ➋医療者間の価値観の違いを越えて「看守りケア」を可視化・共有する
     國枝美代子

  ➌「看守りケア」の意味をつないでいくために
     出村淳子

Part3 抑制最小化に向けての教育体制と教育の役割
     小川外志江

Part4 抑制に頼らない看護の事例
  ➊意思疎通困難な長期挿管患者の抑制に頼らない看護の事例
     中尾弥生,辻 千芽

  ➋周術期における混乱をきたしやすい高齢患者の回復を抑制に頼らず支援した事例
     北野真知子

  ➌脳梗塞を発症し意識レベルが低下した後にCOVID-19に罹患した高齢患者が抑制を
   解除できた事例

     山口 彩,谷田明美

  ➍患者の生きたい力を多職種の協働で回復の原動力にかえた事例
     寺下千恵

  ➎気管切開状態でせん妄を発症した高齢患者が穏やかに過ごせた事例
     y野由記子・他

第2特集

がん患者の妊孕性温存療法
     執筆/大友陽子

連 載

看護サマリーの書き方
回復期リハビリテーション病棟における看護サマリー
 〜看護師の視点で伝えたい患者像とは〜

  浅田彰子,大野千春

患者の自発性を引き出す服薬支援
脳血管疾患発症後の嚥下機能障害がある患者への服薬支援
  飯田純一

LGBTQを理解する
「問診票」から見えるLGBTQへの対応
  藤井ひろみ

コロナ禍以降のコミュニケーションスキル
職場の人間関係が及ぼすストレスとモチベーション
  永瀬隆之

中堅看護師が抱えがちな課題の乗り越え方
【リーダー業務】一皮剥けたリーダーになるために
  Nバク

研究レポート
気管支喘息患者に対する水泳の有用性
 ―エビデンスに基づく看護での実践指導へ―

  佐藤真央,風間逸郎
●その他
【次号予告】
 2022年7月号は2022年6月20日発売!

第1特集

急性期褥瘡のアセスメントとケア
 ―慢性化・重症化を防ぐために―

  編集協力/松田友美(山形大学 医学部看護学科 教授)

 急性期褥瘡(褥瘡発生後1〜3週間)は様々な特徴からアセスメントが難しいとされるが,迅速なケアが慢性化・重症化を防げるか否かのポイントともなる.DESIGN-R®2020で改定のポイントの1つであった「深部損傷褥瘡(DTI)疑い」も急性期褥瘡に含まれる概念とされ,見極めが難しく,さらに時間的経過を観察する必要があるとされる.
 本特集では,慢性化・重症化を防ぐために急性期褥瘡をいかに早期発見し,アセスメント・ケアしていくか,そのポイントとコツを解説する.

第2特集

がん性皮膚潰瘍の看護ケア
  編集協力/祖父江正代(JA 愛知厚生連 江南厚生病院 看護管理室 がん看護専門看護師,皮膚・排泄ケア認定看護師)

 がん性皮膚潰瘍は出血・疼痛・滲出液・におい,創感染の管理など身体的な問題をもたらすが,終末期に発生することが多いため,がん性皮膚潰瘍そのものを完治することは難しい.そのため,治療ではなく適切に管理し出血などの症状をコントロールすることが求められる.
 本特集では,がん性皮膚潰瘍の基礎知識を改めて押さえたうえで,出血などの症状をケアする方法について解説する.


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