看護を中心に医療・保健・介護福祉の発展を支え続ける専門出版社

雑誌

看護技術2022年5月号

『月刊雑誌』2022年5月号
Vol.68 No6 通巻988号

看護技術2022年5月号

認知症者の最善を考える
「臨床倫理検討シート」を用いた意思決定支援
編集協力/清水哲郎
看護師も知っておきたい
認知症者の生活を支援する法律
編集協力/小賀野晶一
B5判/96頁/定価1,430円(本体1,300円+税10%)
401050


●説明
第1特集

認知症者の最善を考える
 「臨床倫理検討シート」を用いた意思決定支援

  編集協力/清水哲郎(岩手保健医療大学 臨床倫理研究センター長)

 意思決定支援にあたっては,患者・家族の意思をくみ取り,調整する必要がある.しかし,認知症者の場合は「本人が自分の意思を表明できないためわからない」など,通常の意思決定支援とは異なる難しさがある.
 患者・家族それぞれの意思と医学的な判断を可視化し,いかにケアしていくかを検討するためのツールとして,「臨床倫理検討シート」がある.
 本特集では,「臨床倫理検討シート」の使用方法について解説し,本シートを認知症者とその家族へ意思決定支援を実施する際の活用方法について,事例も交え紹介する.

第2特集

看護師も知っておきたい
 認知症者の生活を支援する法律

  編集協力/小賀野晶一(中央大学 法学部 教授)

 認知症者であっても,社会のつながりのなかで生活する際には,購買などの消費生活や財産の管理など「契約」を行う.そのため,病院や介護施設,在宅などで認知症者の看護にあたる看護師が,認知症者が行う(行った)契約について心配する家族(本人)から相談を受けることもある.
 本特集では,「契約」を中心に「認知症者の生活を支援する法律」について解説し,相談を受けた看護師が,家族(本人)にどのようなアドバイスをどこまですればよいか,またその際に留意すべき点について事例を用いて具体的に紹介する.
●目次
第1特集

認知症者の最善を考える
 「臨床倫理検討シート」を用いた意思決定支援

     編集協力/清水哲郎

Part1 認知症の方の最善を考えることと意思決定支援
     清水哲郎

Part2 認知症者への意思決定支援の課題と対応
     樋山雅美, 成本 迅

Part3 「臨床倫理検討シート」を活用した認知症者・家族への意思決定支援
     清水哲郎

Part4 事例で学ぶ「 臨床倫理検討シート」を活用した意思決定支援
  ➊認知症の方の「その人らしさ」を支え, 安全安楽に周術期を過ごすことが
   できた看護

     清水真佐子・他

  ➋娘を亡くした認知症高齢者の独居の意思を尊重した事例
     阿部鮎美, 大沼由香

  ➌認知症の進行と身体状況の低下が著しく施設入所に至った事例
     小野寺伯子, 大沼由香

  ➍認知症の母親の終末期を受容できない長男を支えながら看取りケアを行った事例
     常盤朝子, 大沼由香

第2特集

看護師も知っておきたい
 認知症者の生活を支援する法律

     編集協力/小賀野晶一

Part1 認知症者の生活を支援する法律
     小賀野晶一

Part2 認知症者・家族から「契約」について相談を受けたら
     名倉勇一郎

連 載

看護サマリーの書き方
次につながる「看護情報提供書」の書き方
  森 浩美

患者の自発性を引き出す服薬支援
巧緻性が低下した高齢患者に対するインスリン自己注射の継続支援
  武藤浩司

LGBTQを理解する
性的少数者の性の健康維持を支援する取り組み
 ―男性とセックスをする男性のHIVと性感染症予防対策の現場から

  岩橋恒太

コロナ禍以降のコミュニケーションスキル
人間関係づくりに必要なコミュニケーションスキル
 ―「承認」と「対話」―

  永瀬隆之

中堅看護師が抱えがちな課題の乗り越え方
【教育】Z世代の特徴とかかわり方
 〜今どきの若者のすべて〜

  Nバク
●その他
【次号予告】
 2022年6月号は2022年5月20日発売!

第1特集

患者の抑制ゼロを目指す看護
 ―急性期医療での取り組み―

  編集協力/小藤幹恵(石川県看護協会 会長)

 急性期医療の現場では患者の抑制をなくすことが求められているが,患者の安全確保,生命の維持・回復に必要な治療の遂行などにより,やむを得ず抑制を行っている実態がある.また,安全を重視する家族からの要望といった難しい背景もある.医療従事者は「患者の抑制をなくしたい」と願っているが,なかなか実現できないジレンマがある.
 本特集では,そうした現状を踏まえつつ,急性期医療の場において「抑制0(ゼロ)」に近づけていくための工夫と,その実現のための留意点を成功事例もまじえて解説する.

第2特集

がん患者の妊孕性温存療法
  執筆/大友陽子(がん研究会有明病院 緩和ケアチーム がん看護専門看護師)

 不妊治療の内,原因不明の不妊や治療が奏功しないものについて,2022年4月より新たに医療保険が適用となる.また,AYA世代などのがん患者が望む妊孕性温存療法についても2021年4月から公的助成制度が開始された.
 少子化時代を迎え,妊娠を望む人たちへの支援制度が拡充されつつあるが,個々の治療法について,何がどのように支援されるのかわかりにくい面もある.
 そこで本特集では,妊孕性温存療法について,生殖医療を専門としない看護師にもわかりやすく解説する.


2022年4月臨時増刊号 好評発売中!!
特集 病棟看護師に求められる
   入退院支援と退院調整のポイント


2021年10月臨時増刊号 好評発売中!!
特集 裏づけ・つなげ・理解する!
   病態生理からひもとく水・電解質異常


2021年4月臨時増刊号 好評発売中!!
特集 皮膚と全身をみて判断する!
   “かゆみ”のトラブルシューティング


2020年10月臨時増刊号 好評発売中!!
特集 発症から看取りまでを支える
   脳卒中のトータルケア


2020年4月臨時増刊号 好評発売中!!
特集 超高齢社会の重要トピック
   フレイル対策最前線


2019年10月臨時増刊号 好評発売中!!
特集 認知症者の意思決定支援
   意思形成・表明・実現のプロセスを支援する


2019年4月臨時増刊号 好評発売中!!
特集 家族ケアの“困った場面” 解決法
   システムズアプローチの理解と活用


看護管理者・看護教育者のための総合誌「看護展望」も好評発売中!!


≪『看護技術』を年間定期購読しませんか?≫
小社ホームページからお申し込みいただくと,送料無料でご自宅までお届けいたします! 

『看護技術』年間定期購読のご案内