雑誌
『月刊雑誌』2021年6月号
Vol.46 No7 通巻580号
看護展望2021年6月号
進展する実習指導者育成の改革
臨地実習を学生が本当に看護を学ぶ場にするために
編集協力・執筆=目黒 悟・永井睦子
B5判/88頁/定価1,650円(本体1,500円+税10%)
402060
- ●説明
特 集
◆進展する実習指導者育成の改革
臨地実習を学生が本当に看護を学ぶ場にするために
編集協力・執筆=目黒 悟 元藤沢市教育文化センター 主任研究員
永井睦子 獨協医科大学SDセンター副センター長
2020年9月24日、厚生労働省より“「保健師助産師看護師実習指導者講習会の実施要綱について」の一部改正について”の通知がなされた。この通知にともない、実習指導者講習会は、総時間数が240時間から180時間に削減され、単位互換をしやすくするためにeラーニングの活用が積極的に推進されることとなった。こうしたことから危惧されるのは、額面上の時間数合わせにとどまり、教育内容の“質”が十分に吟味されないことである。
そこで、本特集では、今時の実施要綱一部改正を教育内容の“質”を根本から見直す好機ととらえ、そこに示された「実習指導の基盤」の中身を従来通りの「実習指導案の作成」に充ててしまうのではなく、臨地実習を学生が看護を学ぶ場にするための“本当の指導”につながる実習指導者育成の方策として示していきたい。
- ●目次
Interview
●第1波での経験と反省を生かし、看護職員全員が団結して対応できる
看護体制・応援体制を整える
小渕美樹子
特 集
◆進展する実習指導者育成の改革
臨地実習を学生が本当に看護を学ぶ場にするために
編集協力・執筆=目黒 悟・永井睦子
◆PART 1 総論
●譲れるものと譲れないもの
〜実習指導者講習会のカリキュラムを見直す〜
目黒 悟
◆PART 2 獨協医科大学SDセンターの実習指導者講習会
●看護学生と直接かかわる経験を大切にした実習指導者講習会のカリキュラム
永井睦子
●新しい学び、感動、気づきの場としての講習会
増渕里美
●実習中に看護学生から学んだこと
小林美織
◆PART 3 長崎県の実習指導者講習会
●「実習指導の実際」を変える
丸田智子・北村妙子・平田俊子
●自分らしい実習指導、自分らしい看護を模索する
松井香子
◆PART 4 茨城県の実習指導者講習会と専任教員要請講習会
●“共に学ぶ”実習指導の実際
植田とし子
●“共に学ぶ”手応えと今後の展望
山海千保子
●共講がもたらす実り豊かな看護教育の手がかり
広井貴子
●実習指導者講習会受講生の声@
朝秀 愛
●実習指導者講習会受講生の声A
菅野邦彦
●専任教員養成講習会受講生の声@
海老澤光世
●専任教員養成講習会受講生の声A
萩野裕美
◆PART 5 秋田県の特定分野における実習指導者講習会
●特定分野における実りある「実習指導の実際」
小林正嘉
●特定分野における実習指導者講習会受講生の声@
小西香織
●授業リフレクションによる気づきと学び
加賀谷純子
●特定分野における実習指導者講習会受講生の声A
日諸美生子
●受講生一人ひとりの経験を大切にする
永井睦子
管 理
◆防げ! 中途採用のミスマッチ コストを下げて、採用したい人を採用し、長く活躍してもらいたいE〔解説動画付き〕
●選考段階で適切な面接コミュニケーションをしていますか?
A〜ワークポテンシャルを問う質問
石田秀朗
◆見直し! 病棟の日常生活援助 質の高いケアのために管理者ができることE
●背上げの疑似体験前後における看護師の行動変容と褥瘡発生予防の効果
佐々木純子・小牧泉希・鈴木美紀・西山真理子・橋本明日香
◆スタッフのセルフマネジメント力を育てる10のメソッドE
●職場の心理的安全性を高める
三浦 将・井川由香里
◆スタッフをハラスメントから守る法的知識E
●パワハラにあたる「人間関係からの切り離し」とは何か
白鳥秀明
◆働き過ぎの管理者のための上手な自分の癒し方E
●毎日のちょっとした工夫で、心とからだをメンテナンス
谷原弘之
教 育
◆学びの質を高めるオンライン授業の工夫E
●教材のデジタル化と教師の指導技術@
――「深い学び」の裏にある教師の「指さし」
新井英靖
◆臨床実践能力をUPする シミュレーション教育E
●ロールプレイを取り入れたシミュレーショントレーニング
――学生どうしのデブリーフィングの方法
橋聖子
◆看護学生の観〞をはぐくむE
●死んだらどうなるのかA
――患者さんに「死んだらどうなるの」と聞かれたら――
小野原雅夫
◆TOPICS
●東京、大阪、京都、兵庫の緊急事態宣言を5月31日まで延期
愛知、福岡を新たに追加し「重点措置」も延長、追加を図る ほか
水巻中正
◆こころをみつめるBOOK GUIDE Vol.162
●角田光代著『銀の夜』
皆藤 章
- ●その他
- 【次号予告】
『看護展望』2021年7月号は2021年6月25日発売!
特 集
◆コミュニケーション減少による心の疲弊からスタッフを守る
若手看護師へのメンタルフォロー術
コロナ禍が長引くことで看護師への負担も増加しています。このような状況では、心身共に疲弊し、バーンアウトを起こす看護師は少なくありません。特に、経験年数の短い若手看護師はその傾向が強いといわれており、コロナ禍により仲間どうしで対話する機会が減ったことで孤独を感じやすい状況では、よりバーンアウトの危険性が高まっていると考えられます。
そこで本特集では、若手看護師が抱えている不安を取り除き、未然にバーンアウトを防いでコロナ禍でもモチベーションを維持しながら働き続けられるように、看護管理者からできることを検討します。
『看護展望』2021年7月臨時増刊号は2021年6月25日発売!
特 集
◆臨地実習の再構築
学生の「学ぶ機会」を取り戻すために臨床と教育が今できること
コロナ禍の影響で2020年度に予定されていた臨地実習の多くは時間短縮、中止となりました。その対策として教育現場では様々な代替授業が実施されましたが、多くの教員は臨地実習でしか学べないことの多さを再認識し、このまま臨地実習の機会が減っていくことに大きな不安を感じています。一方、臨床現場でも臨地実習を十分に経験することができなかった新人職員に対し、どのような研修の準備が必要なのか、または臨床現場に出す際のサポート体制の見直しが必要なのかなど、こちらも大きな不安を抱えています。
このような教育、臨床の不安を解消するためには、コロナを十分に理解、注意したうえで、可能な限り従来どおりの臨地実習を実施していくことが必要だと思われます。
そこで本特集では、可能な限り従来どおりの臨地実習を実施していくために、今後、臨床と教育は、どう工夫・協働して取り組んでいくかについて考えていきます。
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