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雑誌

看護技術2020年2月号

『月刊雑誌』2020年2月号
Vol.66 No2 通巻956号

看護技術2020年2月号

乳がん患者へのトータルケア
病棟・外来看護師が知っておきたい乳がん看護のエッセンス
編集協力/増島麻里子・阿部恭子
困難事例から考える
自殺念慮の高いがん患者への対応
執筆/河野佐代子
B5判/104頁/定価1,430円(本体1,300円+税10%)
401020


●説明
第1特集

乳がん患者へのトータルケア
 病棟・外来看護師が知っておきたい乳がん看護のエッセンス

  編集協力/増島麻里子(千葉大学大学院看護学研究科 准教授)
       阿部恭子(東京医療保健大学千葉看護学部 臨床看護学 教授)

 乳がんは,妊孕性やボディイメージの変容など,患者の女性性にかかわるだけでなく,患者のライフイベントに与える影響も大きい.乳がん患者の抱えるトータルペインをケアするためには,ていねいに患者の意思を汲み取り適切にケアをすることで,肉体的・精神的な安心感をもたらすことができる看護師が重要な役割を担う.
 本特集では,乳がん患者が抱えるトータルペインに焦点を当て,一般病棟,そして,乳がん患者の通院時に接する外来看護師が,乳がん患者へのトータルケアを行ううえで必須となるエッセンスを概説し,多角的に支援していくためのポイントを解説する.

第2特集

困難事例から考える
 自殺念慮の高いがん患者への対応

  執筆/河野佐代子 (慶應義塾大学病院看護部 医療連携推進部 精神看護専門看護師)

 がん患者の自殺率は一般人口に比べて約2倍という研究結果が示すように,がん患者は希死念慮が高まることで自殺リスクも高まると考えられており,適切な対応が求められている.その一方で,臨床現場では,自殺念慮の背景のアセスメント方法や,抑うつやせん妄との鑑別の困難さ,患者の心身の苦痛の受け止め方など,支援の前には様々な困難がある.
 そこで本特集では,自殺念慮の高いがん患者に対応する際の困難さや,看護師が押さえておくべきポイントについて,事例も含め具体的に解説する.
●目次
第1特集

乳がん患者へのトータルケア
 病棟・外来看護師が知っておきたい乳がん看護のエッセンス

     編集協力/増島麻里子・阿部恭子

Part1 乳がん患者へのトータルケアのために
     阿部恭子

Part2 乳がん患者と家族のトータルペインの理解とケアのポイント
  ➊乳がん手術による患者と家族のトータルペインとケア
     笹原奈津美,阿部恭子

  ➋乳がん薬物療法による患者と家族のトータルペインとケア
     中野妃佐惠

  ➌乳がん放射線療法による患者と家族のトータルペインとケア
     橋口周子

  ➍ライフステージから考える乳がん患者の妊孕性と家族のトータルペイン
     神津三佳

Part3 多職種連携・協働における看護師の役割
     大椛裕美

Part4 事例にみる 乳がん患者と家族へのトータルケア
  ➊術式選択に悩み気持ちが揺らぐ患者への支援
     小原未貴

  ➋術後の薬物療法による生活への影響に不安がある患者
     日由衣子

  ➌外来通院がつらい高齢患者へのケア
     橋口周子

  ➍妊孕性温存を希望する若年性乳がん患者
     神津三佳

  ➎乳がん治療と仕事の両立支援を行った事例〜その人らしさを支える看護〜
     一場 慶

  ➏再発後,病状進行に伴い治療選択を求められる患者
     田中敦子

第2特集

困難事例から考える
 自殺念慮の高いがん患者への対応

     執筆/河野佐代子

連 載

歯科医の教える! プロフェッショナル口腔ケア
口腔ケアの基本手技
  須佐千明

生死を巡る心理童話
ある大社長の末路‐A
  中川 晶

薬剤エラーを防ぐポイント!
外観の類似した薬剤の取り違え:救急カートに準備された薬剤
  勝野晋哉,中村直人

よりよく生きるためのACP
救急医療においてACPの考え方や学びをどう活用できるか:医師の立場から
  沼田賢治

病棟看護師が行う心のケア
せん妄の理解と看護
  木村範子

病棟看護師が担うリハビリテーション栄養
リハビリテーション栄養ケアプロセス
  永野彩乃

治療選択における意思決定支援
患者/家族の意思の尊重は必ず遵守されるのか?
  冨岡小百合

看護師が注意すべき患者の個人情報取り扱い
個人情報保護に関する法的・社会的責任
  橋本勇人,品川佳満
●その他
【次号予告】
 2020年3月号は2020年2月20日発売!

第1特集

急性期だからこそ取り組むべき
 救急・集中治療領域における終末期ケア

  編集協力/渕本雅昭(東邦大学医療センター大森病院 救命救急センター 急性・重症患者看護専門看護師)

 急性期医療においては「命を救うこと」「延命処置をすること」に最善を尽くす.しかし,救命が困難になった場合,短期間で終末期(看取り,意思決定支援)へ考え方をシフトする必要性が生じることから,看護師はそのギャップにとまどい,葛藤を抱えがちである.
 本特集では救急・集中治療領域における終末期ケアについて,看護師と患者・家族がそれぞれに直面している困難を整理し,ケアのために押さえるべき考え方と実践を解説する.

第2特集

DNARを理解する
 患者・家族が納得する最期を迎えるために

  編集協力/山崎千草(東京女子医科大学病院 急性・重症患者看護専門看護師/
            東京女子医科大学大学院看護学研究科 博士後期課程)

 DNAR(Do Not Attempt Resuscitation;心停止時に心肺蘇生を実施しない)指示のある患者への対応には,いまだに課題は多い.たとえば,患者の状態に動揺し思わず救急要請をしてしまう患者の家族への対応,あるいは医療者間でのDNARについての理解の不統一による混乱などのたびに,どのような支援を行っていけばよいのかと悩む看護師も多いのではないだろうか.
 本特集では,DNARの現状や関連する法律・制度などの問題について解説しつつ,患者やその家族が納得した最期を迎えられるように支援するためのポイントを紹介する.


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