雑誌
『月刊雑誌』2017年10月号
Vol.63 No11 通巻923号
看護技術2017年10月号
救急・クリティカルケア領域における家族ケア
山勢博彰(山口大学大学院医学系研究科 教授)
虐待を疑う患者への対応
山田典子(日本赤十字秋田看護大学 教授)
B5判/96頁/定価1,320円(本体1,200円+税10%)
401100
- ●説明
第1特集
救急・クリティカルケア領域における家族ケア
編集協力/山勢博彰(山口大学大学院医学系研究科 教授)
クリティカルな状態にある患者の家族は,重大・急激な状況の変化による激しい動揺や強い不安,死別への恐怖,悲嘆から危機状態に陥ることが多く,手厚い支援が必要となる.しかし,動揺が強い家族に対し,関係性が十分に構築できていない状況で介入することは困難であり,どのように支援したらよいか迷う医療者も多い.
本特集では,救急・クリティカルケア領域における家族のとらえ方や家族ケアの考え方,時期や場所に応じたケアのポイントやチームでの介入などについて解説し,様々な事例をとおして家族ケアの実際を紹介する.
Part1 救急・クリティカルケア領域における家族の特徴と家族ケア/立野淳子,山勢博彰
Part2 救急・クリティカルケア領域における家族ケアの基本
@ 時期・場に応じた家族アセスメントとケアのポイント/加藤 茜
A 代理意思決定の支援/田山聡子
B 医療チーム調整と専門職へのコンサルテーション/中谷美紀子
Part3 事例にみる家族ケアの実際
【代理意思決定が困難な事例】
@ 重症心疾患でICUに入院した患者の高齢者の家族/吉田嘉子
A 臓器提供の意思表示がある脳死状態の患者の家族/榑松久美子
B 患者の事前指示と異なる意向を示す家族/福田侑子
【グリーフケアが重要な事例】
C 妻の死を受け入れることができない夫/藤本理恵
D 親を亡くした未成年(青少年期)の子ども/吉里孝子
E 集中治療を受けている子どもを亡くす両親/小島 朗
【家族の混乱が強い事例】
F 自殺企図患者の家族/福島綾子
G 不慮の事故で救急搬送された小児患者の母親/辻 守栄
第2特集
虐待を疑う患者への対応
編集協力/山田典子(日本赤十字秋田看護大学 教授)
児童虐待や高齢者虐待,配偶者からの暴力など,虐待,ドメスティックバイオレンス(DV)が社会問題となっている.看護師においても,救急外来や小児病棟などで虐待を受けている患者に出会うことは少なくなく,患者の身体的・心理的苦痛への対応を求められるとともに,適切な機関への通告も義務付けられている.しかし,医療者が“何かおかしい”と虐待を疑ったとしても,確信がもてないことや,加害者からの報復を恐れることなどにより,実際に報告・対応することは困難な場合が多い.このことから,虐待を受けている患者の発見・対応に関する知識をもっておくことは,看護師にとっても非常に重要である.
本特集では,虐待を受けている患者の特徴や医療機関で虐待に対応するシステム・環境づくりなどについて解説し,虐待を疑う患者と出会った場合の対応やその考え方を事例をとおして紹介する.
Part1 虐待を疑う患者の特徴と社会的なシステム/山田典子,葛西陽子
Part2 事例にみる 虐待を疑う患者への対応/若本彩子・他
連 載
◆PICSの予防と対策
ICUダイアリー/杉島 寛
◆がん患者の症状マネジメント
倦怠感/山本瀬奈
◆エンドオブライフケア:実践知が導くケア技術
病院におけるエンドオブライフケア/西坂恵子,東 めぐみ
◆Q&A
血液ガス編/野 洋
人工呼吸器グラフィックモニタ編/奥田晃久
人工呼吸器アラーム対応編/石井宣大
お知らせ・ご案内
- ●その他
- 11月号は2017年10月20日発売!
第1特集
高齢者ケアの新常識 フレイルの理解と対応
編集協力/ 高梨早苗(国立長寿医療研究センター 老人看護専門看護師)
フレイルとは,2014年に老年医学会によって定められた,「高齢期に生理的予備能が低下することでストレスに対する脆弱性が亢進し,機能障害,要介護状態,死亡などの転機に陥りやすい状態」を指す言葉である.このフレイルは健康な状態から要介護に移行する中間で可逆性のある段階であり,早期発見・介入により,低下しつつある心身機能を維持・改善することができるとされている.
本特集では,フレイルの概念やフレイルに対する病棟看護師の役割について解説したうえで,病棟看護師が行う高齢者のフレイル予防・改善のためのアセスメントとケア,フレイル高齢者の退院支援のポイントを紹介する.
Part1 フレイルを理解する
Part2 包括的な高齢者のアセスメント
Part3 フレイル予防・改善のための介入
Part4 フレイルと認知症
Part5 フレイルと転倒
Part6 フレイル高齢者の退院支援
第2特集
地域連携によるフレイル対策
編集協力/ 善生まり子(埼玉県立大学保健医療福祉学部 准教授)
フレイル高齢者が地域で安心して暮らし続けるためには,外来でのケアや地域全体での継続的な支援が重要であり,施設・地域によってはすでに積極的なフレイル対策に取り組んでいる.
本特集では,外来や地域でのフレイル対策の取り組みについて,看護職の果たす役割を中心に紹介する.
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
2017年4月臨時増刊号 好評発売中!!
特集 訪問看護における リスクマネジメント
療養者・家族・医療者の安全をどう確保するか――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
2015年10月臨時増刊号 好評発売中!!
特集 急性症状・外傷の初期対応――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
看護管理者・看護教育者のための総合誌「看護展望」も好評発売中!!