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雑誌

看護展望2017年7月号

『月刊雑誌』2017年7月号
Vol.42 No8 通巻525号

看護展望2017年7月号

これからの医療を見据えた 看護基礎教育 変革の方向
B5/88頁/定価1,540円(本体1,400円+税10%)
402070


●説明
特 集
これからの医療を見据えた
看護基礎教育 変革の方向


2017(平成29)年4月に報告書が出された「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」では、15回に及んだ会議のなかで多くの構成員や参考人から看護基礎教育の見直しについての発言がありました。この流れを受け、検討会報告書のp.21でも「卒前教育では、看護師として共通して求められる知識や能力が培われるよう教育カリキュラムを拡充する必要があり、早急にその見直しを開始すべきである」という一文が明記されたように、看護基礎教育の見直しの機運が今、高まりつつあります。そこで本特集では、超高齢社会における看護師の育成に関して、理想と考えられる看護基礎教育の在り方について多角的に考察していきます。

●目次
TOP MANAGEMENT――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 松谷弘子 国立成育医療研究センター 看護部長
 子どもの権利と意思を尊重しひとりの人間として向き合う


特  集――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

これからの医療を見据えた
看護基礎教育 変革の方向


私が考える看護基礎教育 変革の方向
学ぶべきコアとプライオリティを明確にした 看護基礎教育の再構築が必要
 /山内豊明

看護基礎教育における生活を推測できる教育とは
 /横井郁子

これからの看護実習の在り方について
 /任和子

看護基礎教育におけるプライマリ・ケアの重要性について
 /森山美知子

地域を知るための看護師教育
 /表志津子

PBL教育が学生の社会人基礎力を高める
 /箕浦とき子

管 理―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

コンピテンシーをより深く学ぶ ❼ /東京大学医学部附属病院座談会
「第1ステップの学習会で私たちが学んだこと」

地域包括ケアシステム実現のための病院と地域との連携プロセスを見る ❼ /本橋敏美
地域で情報を共有し住み慣れた地域でその人らしく暮らすことを目指す

私が今、新人看護師長に戻れたなら ❼ /近藤美知子
スタッフから師長へ、看護管理者への学びと心得

特別寄稿 /佐野政子
勤務犬導入への道のり

教 育―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

基礎から学ぶルーブリック評価 ➐ /森田敏子
ルーブリックのマトリックス作成とその意義

これからの看護師は「まち」の中の「いえ」で学ぶTOHOいえラボプロジェクト【最終回】 /横井郁子
「いえラボ」が教えてくれたこと

投稿 /坂中善恵・小山直美・上野栄一
パートナーシップがケーススタディ指導にもたらす効果と課題


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Topics /渡辺美佐緒
日看協次期会長は福井トシ子常任理事に/
医療福祉資格の共通課程検討へ
ほか

行政の動き /水巻中正
介護保険法改正案 可決「混合介護」は先送り/
都医師会受動喫煙防止条例制定を求める
ほか

特別エッセイ /矢野正子
半世紀以上にわたる看護・健康政策への奉仕者、
フェイ・グレン・アブデラ(Faye Glenn Abdellah)博士が逝く
(1919.3.13〜2017.2.24 享年97歳)


私のロールモデル ❼ /金井Pak雅子
恩師の「ていねい」かつ「厳しい」論文指導から学ぶ

こころをみつめる BOOK GUIDE Vol.115 /皆藤 章
若松英輔著『若松英輔エッセイ集 悲しみの秘義』
●その他
2017年8月号――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
特集:
患者の力を最大に引き出す退院支援
トランジショナル・ケアの実践


2025(平成37)年に向け地域包括ケアシステムの構築が推進されるなか、在宅への移行(トランジション)の際に行う支援であるトランジショナル・ケア(移行期ケア)が注目を浴びています。トランジショナル・ケアは、たとえば病院でのケアから、在宅での療養に移行する際に、次に必要な新たなケアの水準や目標を設定し、実現できるようサポートをしていきます。このケアにおけるポイントは、患者の回復を促進し、ADLなど日常生活を営むための諸機能を高め、適切な服薬の遵守やセルフモニタリングの方法の獲得などのセルフ・マネジメントの力を高めることにあります。このことは、患者さんのQOLをより良いものにし、重症化を予防し、再入院率を下げるということにもつながります。また、これらのことを支えるためには、地域におけるプライマリ・ケアをいかに充実させていくかが課題であるといえます。
この特集では、トランジショナル・ケアについて解説していただいたうえで、実際の導入事例をご紹介していただくことで、自施設への導入を考えるきっかけとなることを目指します。



新連載:
実践! チームSTEPPS
チーム医療と医療安全の質向上を目指して


チームSTEPPSは、米国で開発された医療安全とチームパフォーマンスの向上を目的としたチームワーク研修であり、世界中の医療機関で導入が推進されています。現在、日本においてもチームSTEPPSを導入し、チームワークの改善や医療安全文化の醸成を目指し、チーム医療の質や患者の安全性を向上させる取り組みを行っている病院が徐々に増えつつあります。
本連載では、チームSTEPPSを自施設に定着させるための研修内容を様々な導入施設よりご紹介いただきます。