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書籍

行動科学からみた健康と病気 第1版

 

行動科学からみた健康と病気 第1版

著者:宗像恒次

B5判/308頁/定価3,418円(本体3,107円+税10%)
ISBN:978-4-8392-1025-0
第1版/1996年 03月


●説明
行動科学は、すでに米国では保健医療職教育に不可欠になっている。社会変化の激しいわが国においても、その独自の“つきあい”と“がんばり”の生活・仕事文化が強いる緊張や不安や孤立感が病因になったり、精神衛生に影響を与えている。本書は、保健行動科学の方法的理解を通じて、日本人社会における健康と病気の意味を探り、さらにケアを介在した人間関係学の枠組を示した『新版 行動科学からみた健康と病気』を大幅に改訂・増補したもので、行動科学の理解に欠かせない一冊である。看護教育課程の基礎分野の教材としても最適。


《著者》
宗像 恒次(筑波大学大学院人間総合科学研究科教授)
●目次
序章 健康と病気の社会、心理、文化的背景
患者をめぐる医療の実情/保健医療の行動科学
第1章 現代日本人の病原と予防策
頑張りとつきあいの生活/産業社会における情報化とストレス
第2章 保健行動学入門
保健行動とは/保健行動の一般モデル/保健行動の実行を支える諸条件
第3章 保健行動のさまざま
地域住民の予防的保健行動/病気への対処行動/コンプライアンス行動−健康指示の受け止め方/慢性疾患患者のセルフケア行動と家族
第4章 保健行動変容の個別支援法:セルフガイダンス法とヘルスガイダンス法
保健行動変容への支援モデル/保健行動への動機づけを強める支援/保健行動負担の軽減への支援/自己効力感を高める支援/セルフガイダンス法の実際:ダイエット行動/ヘルスカウンセリング法の実際
第5章 日本人の生活ストレスと家族ネットワーク
ライフステージと生活ストレス/病気と生活ストレス/家族のダイナミックと心身の健康
第6章 「自己決定」医療-これからの医療文化
大変動期を迎えた医療/欧米文化圏にみられる患者と医療従事者関係の役割モデル/日本人の患者と医療従事者関係/医療文化の移り変わり/インフォームド・コンセント/情報の開示−癌告知の場合/リビングウィル−生きている者の遺言書/セルフケア/新しい医療文化を生み出す地殻変動
第7章 医療者のストレスと燃えつき症候群の予防
増える医師の自殺や心身不健康/燃えつきる新卒とベテランの看護婦/医師の燃えつきの心理社会的背景/看護婦の燃えつきの心理社会的背景/燃えつき新卒者の背景とリアリティショック対策/専門職の自己成長