雑誌
『月刊雑誌』2016年11月号
Vol.41 No13 通巻516号
看護展望2016年11月号
2017年4月に向けて クリニカルラダーを見直す
B5判/88頁/定価1,540円(本体1,400円+税10%)
402110
- ●説明
- 特 集
2017年4月に向けてクリニカルラダーを見直す
2016年5月に日本看護協会から「看護師のクリニカルラダー(日本看護協会版)」が発表されました。この全国標準のラダーの目的は、
@ すでに独自のクリニカルラダーを設計・運用している施設ごとに内容やレベルの基準が異なるために起こる看護師の看護実践能力のバラつきを是正すること
A 独自のクリニカルラダー設計・運用が困難な中小規模の病院や訪問看護ステーションなどでの活用を促すこと
などがあげられており、全国各地のあらゆる場所で働く看護師の『看護実践能力の担保』、『能力評価への活用』などがねらいとされております。
そこで本特集では、この「看護師のクリニカルラダー(日本看護協会版)」の開発目的や将来構想などを紹介する一方で、今回の公表を受けて、これまで運用していた独自のクリニカルラダーの見直しを行っている施設の先駆的事例を紹介することで、2017年4月から「看護師のクリニカルラダー(日本看護協会版)」を自施設に取り入れていくための方法を模索していきます。
- ●目次
- Top Management――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
充実した教育・研修制度で地域に貢献できる人材を育成する
自治医科大学附属病院 副病院長/看護部長
朝野春美氏に聞く
特 集――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
2017年4月に向けてクリニカルラダーを見直す
この人に聞く―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「看護師のクリニカルラダー(日本看護協会版)」を活用すれば
すべての看護師はこれまで以上に輝くことができる
公益社団法人 日本看護協会 常任理事
川本利恵子氏に聞く
「看護師のクリニカルラダー(日本看護協会版)」開発の経緯と活用可能性
/渋谷美香・小川有貴・松原由季・川本利恵子
自施設のクリニカルラダーの見直し
「兵庫県立病院看護師キャリア開発ラダー」の開発過程とラダーの内容について
/三浦智恵・成田康子・長田正子・熊谷はじめ・凪眞貴子・山本寿美子
キャリアラダーの改定を契機とした“変化に対応”するための見直し
/平岡翠・水野千枝子
クリニカルラダーを取り入れた訪問看護ステーションの研修体系の検討
/草野とし子・佐野けさ美・輿水めぐみ・大脇和子・駒井和子・武内美英子・
田中陽子・谷口智恵己・田村恵・中嶋智子・石橋美年子・山本茂美
管 理―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
コンピテンシーを深く理解し看護管理に活かすための
東大病院・医科研病院式グループワーク実践講座J
PART1/X副看護師長が部下への指導で振るったコンピテンシーとは
PART2/A副看護師長が病棟改革で発揮したコンピテンシーとは
/須山寿子・成田初子・小林康司・武村雪絵
PNSの実践からみる運用を成功させるためのコツJ
変化を楽しむことでレベルアップにつなげるPNSの取り組み
/豊田妙子・坂加代子・酒井ひろみ
働きやすさを実現する労務トラブル対応マニュアルJ
教育・研修に関する労務トラブル対応
/加藤明子
特別寄稿
病院看護職の女性が妊娠・出産しやすい職場を創るための制度とその運用
/安部陽子・福島通子・奥津啓子・新田真弓・千葉邦子
山本由香・安島幹子・佐々木美喜・岡戸順一・鶴田惠子
臨床と教育の連携――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
考える看護師の育成を目指した臨床と教育のつながりの形を探るJ
組織一体化をきっかけとした看護実践教育の強化
/奥裕美・三浦友理子・松谷美和子
教育―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
学習への意欲を高める入学前教育C
進んで学習する姿勢を身につける看護学科入学前教育プログラム
/林世津子
教育現場からの報告
看護基礎教育からみた卒業生への支援
―当校卒業生の就職先の評価と卒業生の支援ニーズ調査から―
/高木康子・新榮こゆき・平野ゆき子・並木紀子・野沢英理子
岡部幸枝・竹中絵里子・永井孝子・伊藤知恵
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行政の動き
医療費<2015(平成27)年度概算>過去最高、41.5兆円―13年連続
高齢化の進展、高額薬剤の使用頻度が増える
後期高齢者は94.8万円、75歳未満の4.3倍
/水巻中正
Topics
准看護師2年課程の入学要件変更/2015(平成27)年度の医療費は41.5兆円/
訪問看護ステーション、8745施設に
/渡辺美佐緒
こころをみつめる Book Guide ●Vol.107
高橋こうじ著『日本の大和言葉を美しく話す―こころが通じる和の表現―』
/皆藤 章
- ●その他
- 2016年12月号――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
特集:
PNSを生かした実習の構築
2009(平成21)年に福井大学医学部附属病院の上山香代子氏によって開発されたパートナーシップナーシングシステム(PNS)は、効率良く質の高い看護サービスを提供するために、2人の看護師がパートナーとして互いに補完・協力し合いながら、看護ケアなどを行い、その成果と責任を共有します。昨今、このPNSを導入する病院が増加してきており、看護学生の実習先がPNSを導入している病院であるということは珍しくなくなってきています。そんななか、PNS 導入病院が実習を受け入れるにあたって、ペアに学生が複数人付いた際に指導が不十分になってしまう、ペアが日替わりのため継続的な指導ができない、などといった悩みをもつ病院があるようです。これらのことから、PNSをスムーズに運営していくことはもちろんですが、実習においてもPNSの効果を最大限生み出すための工夫が必要となっています。
そこでこの特集では、PNSを実施しながらスムーズな実習の運営をしていくためにどのような取り組みをしていけばよいのか、また、どのように臨床と教育が連携していけばよいのかを紹介していただき、PNS導入病院における効果的な実習を考えていくものとします。