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雑誌

看護展望2015年10月号

『月刊雑誌』2015年10月号
Vol.40 No12 通巻501号

看護展望2015年10月号

働き続けたい病院であるために 離職率改善の成功例をみる
B5判/88頁/定価1,540円(本体1,400円+税10%)
402100


●説明
特 集
働き続けたい病院であるために
離職率改善の成功例をみる


 新卒であるか否かを問わず、看護師の定着は看護管理者が常に心を悩ましているテーマです。公益社団法人日本看護協会のデータによると、2013年度の離職率は新卒で7.5%、常勤で11.0%となっています。多くの病院の看護管理者は看護師が思うように定着せずに一年中看護師の採用に悩まされ続ける一方で、看護師の定着の非常によい病院も少なからず存在します。
 どの病院も看護師定着のため、教育内容、勤務形態、看護体制、福利厚生、給与などで様々な努力を重ねているにもかかわらず、どうして病院によって定着率に大きな差が出るのでしょうか。
 今回の特集では、長期間にわたり新卒・常勤看護師の離職率が全国平均と比べて著しく低い病院、そして以前は全国平均と比較して大幅に離職率が高かったものの、様々な取り組みの結果、劇的に離職率を下げた病院の取り組みから、看護師を惹きつけ、定着する病院について考えていきたいと思います。

●目次
Top Management――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 すべてをゼロベース思考で考える
 上尾中央総合病院 看護部長
 工藤潤氏に聞く



特  集――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

働き続けたい病院であるために
離職率改善の成功例をみる


  近森病院
  法人全体で目指す新人・中堅・中途採用看護師の離職防止と定着

  看護師が生き生き働ける職場づくりを目指して
  /森本志保

  焼津市立総合病院
  「人」を大切に育てることで定着につなげる組織的な取り組み

  /古井知恵子

  マツダ病院
  MAZDA WAYを軸にした新人看護師の職場不適応ゼロの取り組み

  /川本ひとみ

  千葉県千葉リハビリテーションセンター
  リハビリテーション看護を支える看護師の定着のための取り組み

  看護師のやりがいにつながる学び合う相互尊重の場づくり
  /荒木暁子

  健生病院
  点ではなく線の2年一貫教育による新卒看護師の支援

  /寺島由美

看護教育のキーパーソンに聞く―――――――――――――――――――――――――――――――――――

 地域包括ケアを担う自律した看護師の育成を目指して
 東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科 看護先進科学専攻在宅ケア看護学教授
 本田彰子氏に聞く


管 理―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

コンピテンシーを深く理解し看護管理に活かすための
事例を用いたグループワーク実践講座B

   “情報志向”“分析的思考”“概念化”の違いと関係
   /武村雪絵

看護管理者の交渉力UP術I
   患者満足度の原点〜通じ合えること〜
   /齋藤由利子

失敗想定手順書を用いたインシデント・アクシデントの再発防止の試みH
医療版失敗学に基づいた安全文化の醸成

   野尻中央病院におけるインシデント・アクシデント報告書の進化過程
   /三好彰範

教 育―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

新人専任教員はどうして去ってしまったのかI
   現役看護師座談会
   私たちが教育現場に求めること
   /奥山美奈

教育現場からの報告
   プロジェクト学習とポートフォリオ評価の導入と成功体験 前編
   学校存続の危機を救ったプロジェクト学習
   /水方智子・鈴木敏恵

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行政の動き
  政府は医学部新設を仙台市と成田市で認可 「復興のシンボル」「国際医療拠点」目指す  日本医師会等が反対し差し止め求める
  /水巻中正

Topics
  特定行為研修指定研修機関が公表される/専門・認定看護師らが2万人超/「重症度、医療・看護必要度」評価見直しへ
  /渡辺美佐緒

こころをみつめる Book Guide ●Vol.94
  住野よる著『君の膵臓をたべたい』
  /皆藤 章
●その他
2015年11月号――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
特集:
PNS:成果につながる形を探る


 パートナーシップナーシングシステム(以下、PNS)は、新人教育や世代から世代への技術力の継承などについて悩みを抱える多くの病院の看護管理者から注目を集めています。PNSの開発から6年目となった今年、第2回PNS研究会が開かれるなど、この看護提供方式は多くの施設での運用実績をもとに検証を重ね、確かな足取りで導入病院を増やしているように見受けられます。
 ただ、導入してみたものの、「パートナーとうまくいかない」「反対勢力がある」といった問題があるなど、PNSの運用を模索している病院もあるようです。しかし、その一方では、それぞれの病院の特性を踏まえ、状況に適したPNSの運用方法を探りあて、成果につなげている病院も存在します。
 本特集では、施設の特性に応じた独自の取り組みによりPNS導入を成功させ成果を生んでいる病院、すでに導入したPNSを独自の工夫によりさらに確実なものにしている病院の皆様にその内容をご紹介いただき、PNSに関心をおもちの皆様の参考に供するものとします。

PNSがPNSであるために必要なこと
 橘幸子(福井医療短期大学)
本物のPNSとするためのPNS監査の実際
 福井大学医学部附属病院
各施設独自のPNSに関する取り組み
 徳島大学病院
 潤和会記念病院
 松阪市民病院
 医療法人社団シマダ 嶋田病院

Top Management
学校法人東京女子医科大学統括看護部長
川野良子氏に聞く

看護教育のキーパーソンに聞く
上尾市医師会上尾看護専門学校 参与
石田文代氏に聞く

連載
コンピテンシーを深く理解し看護管理に活かすための
事例を用いたグループワーク実践講座C
武村雪絵(東京大学大学院)

看護管理者の交渉力UP術J
齋藤由利子(上都賀総合病院)

失敗想定手順書を用いた
インシデント・アクシデントの再発防止の試みI
三好彰範(野尻中央病院)