雑誌
『月刊雑誌』2019年10月号
Vol.65 No11 通巻951号
看護技術2019年10月号
認知症高齢者の糖尿病療養支援
編集協力/荒木 厚(東京都健康長寿医療センター
副院長・内科総括部長(糖尿病・代謝・内分泌内科))
看護師が知っておきたい高齢者の糖尿病とサルコペニア肥満のポイント
執筆/杉本 研(大阪大学大学院医学系研究科
老年・総合内科学 講師)
楽木宏実(大阪大学大学院医学系研究科
老年・総合内科学 教授)
B5判/104頁/定価1,430円(本体1,300円+税10%)
401100
- ●説明
第1特集
◆認知症高齢者の糖尿病療養支援
編集協力/荒木 厚(東京都健康長寿医療センター 副院長・内科総括部長(糖尿病・代謝・内分泌内科))
高齢化が加速するわが国では,糖尿病患者の高齢化とそれに伴う様々な症状へのケアが喫緊の課題となっている.なかでも,最近の研究から糖尿病と密接な病理・病態学的関連が認められる認知症を,糖尿病の合併症,あるいは糖尿病性認知症としてとらえ,いかに患者の状態を評価しケアしていくかが模索されている.
本特集では,糖尿病を患う認知症高齢者への療養支援について,症状の特徴や支援,血糖コントロール設定の意義と方法を概説したうえで,療養支援を行っていくためのノウハウを具体的な実践を交えながら解説する.
第2特集
◆看護師が知っておきたい
高齢者の糖尿病とサルコペニア肥満のポイント
執筆/杉本 研(大阪大学大学院医学系研究科 老年・総合内科学 講師)
楽木宏実(大阪大学大学院医学系研究科 老年・総合内科学 教授)
運動不足による筋肉の衰えによるサルコペニア・フレイルが,糖尿病と相互に影響しあうことで血糖コントロールを困難にし,高血圧やADLの著しい低下が生じることが明らかになってきている.そのため,サルコペニアと肥満という一見矛盾する状態を的確にアセスメントし,適切なケア方法を導きだすことがより一層重要になってくる.
本特集では,近年注目されている「サルコペニア肥満」に代表されるサルコペニア・フレイルと糖尿病との関連性について解説し,看護師が臨床の現場で押さえておくべきポイントについて,ガイドラインを含めた近年の動向も踏まえながら紹介する.
- ●目次
第1特集
◆認知症高齢者の糖尿病療養支援
編集協力/荒木 厚
●Part1 認知症高齢者の糖尿病療養支援
千葉優子
●Part2 高齢糖尿病患者の血糖コントロール目標の設定
田村嘉章
●Part3 糖尿病合併症を発症した際の困難とその対応
@視力障害と認知機能障害を伴った高齢糖尿病患者の治療と看護
舘鼻 彩・ 他
A認知症患者における糖尿病性腎症看護について
渡部 創・ 他
B糖尿病神経障害
石井秀明・ 他
C大血管症(動脈硬化症)
豊島堅志
D糖尿病足病変
小寺玲美
●Part4 事例にみる療養支援の実際
@MCIからセルフケアが困難になった例
豊島堅志
Aシックデイの対応がうまくいかず高浸透圧高血糖状態を起こした患者
大庭和人・ 荒木 厚
B低血糖により認知機能障害をきたした患者
田村嘉章
C高齢糖尿病患者のフットケア
今野真希
Dフレイルにより身体活動量や意欲が低下した認知機能障害の患者
千葉優子
第2特集
◆看護師が知っておきたい
高齢者の糖尿病とサルコペニア肥満のポイント
執筆/杉本 研・ 楽木宏実
連 載
◆スキンケア用品の正しい選び方・使い方
●手術中のスキンケア:肺がんのD氏@
吉村美音
◆患者の“食べたい”を支えるテクニック
●食事介助:食事環境の調整
竹市美加
◆予期せぬ急変の徴候を見逃さない
●Rapid Response Systemで急変を防ぐ:循環【実践編】
古澤圭壱
◆インシデントから学ぶ 日常ケアに潜む落とし穴
●医療機器(輸液ポンプ編)
稲吉礼子
◆疾患を限定しない緩和ケア
●家族を含めたトータルケア@:主科と患者家族のニーズを探る
千葉恵子
◆看護現場での倫理的ジレンマに向き合うための考え方
●実践上の倫理的概念@:「責任・責務」,「協力」
藤田厚美
- ●その他
- 【次号予告】
2019年11月号は2019年10月20日発売!
第1特集
◆高齢者と薬
看護師が鍵を握る生活に根ざした薬物療法
編集協力/長瀬亜岐(大阪大学大学院 連合小児発達学研究科行動神経学・神経精神医学 寄附講座助教,
公益財団法人日本生命済生会日本生命病院)
高齢者は様々な疾患や症状を併せもつことが多く,必然的に多くの薬剤を併用しがちである.適切な薬物療法のためには,患者が使用する薬剤の量や種類,薬剤を飲むに至った背景や飲むタイミングなど,患者の生活そのものを考慮したうえで実施する必要がある.そのためには看護師の気づき,薬剤師の知識,それらに基づいた医師の判断など,多職種での円滑な連携が不可欠である.
本特集では高齢者の薬物療法で生じがちな副作用・有害事象を見逃さない・起こさないために看護師が担う役割と,適正使用のためのポイントを症候別に解説する.
第2特集
◆認知症との誤認を防ぐ!
高齢者のてんかん
執筆/赤松直樹(国際医療福祉大学医学部神経内科 教授)
高齢者のてんかんについては,昨今の高齢ドライバーによる事故などによる社会的関心の高まりにもかかわらず,その実情についてはあまり知られていないのが現状である.認知症との誤認による不適切なケアを行わないためにも,看護師が高齢発症てんかんに関する十分な知識を習得することが急務となっている.
そこで本特集では,高齢発症てんかんの特徴と認知症との違い,看護師が押さえるべきポイントについて解説する.
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